全国高校総体(インターハイ)第10日は6日、福井県営体育館などで各競技を行い、バドミントン女子シングルスで奥原希望(大宮東)が県勢対決となった決勝で渡辺あかね(埼玉栄)を2―0で退け、2年連続の頂点に立った。 昨年12月の全日本総合選手権を16歳8カ月の史上最年少で制した奥原は、軽やかな足さばきと正確なラリーで渡辺を圧倒。「大宮東高に恩返しができた」と快挙を喜んだ。 男子ダブルスは昨年3位の井上拓斗・金子祐樹組(埼玉栄)が決勝で桃田賢斗・松居圭一郎組(福島・富岡)を2―0で破り、8年連続9度目の栄冠に輝いた3日の団体に続いて2冠を獲得した。  男子シングルスの井上拓斗と西本拳太(埼玉栄)は準決勝でいずれも富岡勢に惜敗。女子ダブルスの渡辺あかね・瀬川桃子組(埼玉栄)は準決勝で、優勝した長谷川由季・星千智組(石川・金沢向陽)に敗れた。 ■「母校のため」闘志に火  県勢対決となった決勝で圧倒的な強さを見せた日本チャンピオンの奥原が女子シングルスで2連覇を達成。優勝して当然という重圧の中、地力の違いを見せつけ「当たり前のことを当たり前にやるのが難しい。終わってほっとした」と穏やかな笑顔を浮かべた。  決勝は序盤から持ち味の軽やかなフットワークと抜群のコントロールを発揮。奥原の特長をよく知る渡辺にすら付け入る隙を与えなかった。大高監督も「疲れがたまっている状態でうまくまとめた」と、大きく成長した戦いぶりを評価した。  入場時の鬼気迫る表情は、対戦した渡辺も「顔つきが変わっていた」と気おされるほど。昨年12月の全日本総合選手権を16歳8カ月の史上最年少で制した『女王』を本気にさせたものは「大宮東に恩返しがしたい」という一つの思いだった。  出身地の長野から埼玉へ単身移り住み、奥原に引っ張られるように仲間もレベルアップ。今大会はダブルスに初出場し、2年生中西と8強入り。惜しくも団体での出場はかなわず「みんなを連れてきたかった」と悔しがっていた。  2016年のリオデジャネイロ五輪を目指して海外を転戦しながら、昨年3位の世界ジュニア選手権(10月・千葉)に照準を合わせる。五輪メダリストの登竜門と呼ばれる大会へ「日本のエースとして期待に応えたい」と意欲を燃やしている。  先日のロンドン五輪女子ダブルスでは藤井・垣岩組が準優勝し、日本バドミントン界に初のメダルをもたらしたばかり。身長154センチの小さな日本のエースが、4年後には大きく成長した姿で次の扉を開けてくれるに違いない。 ■最強ペアが“集大成”  最強コンビが6年間の集大成を見せた。男子ダブルスで昨年3位の井上、金子組が初の頂点に立ち、団体8連覇に花を添えた。「前に突っ込んでいく自分たちのプレーが出せた」と井上。金子も「準決勝からいい形を作れた」と満足げだ。  2人の機動力と攻撃力はシングルスでも同年代でトップクラス。どちらが前に入る形でも十分強力だが、べースは前衛に俊敏な井上が入り、長身で鋭いスマッシュを持つ金子が後衛。金子は「その形が一番力を発揮できる」と自信を見せる。  埼玉栄中時代からペアを組み、これまで別々にペアを組むこともあったが、大屋監督は「このペアが一番強かった」と2人の相性の良さを絶賛。井上も「今回は95点。前で試合の流れをつくれるようになった」と1年間の成長を実感した。  一昨年まで5年間続いた埼玉栄勢の単複団体3冠が昨年途切れ、今回もシングルス準決勝で井上と西本が富岡勢に惜敗。「ダブルス優勝で締めくくろう」と見事雪辱した。「次は世界ジュニア」と大屋監督。最強軍団の戦いに終わりはない。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)