ロンドン五輪のバドミントン女子ダブルス決勝で強豪・中国ペアに挑んだ藤井瑞希、垣岩令佳(れいか)ペア(ともにルネサス)。垣岩選手が中学三年まで過ごした出身地・大津市雄琴地区のホテルに設けられた特設会場は五日未明、垣岩選手らの闘志あふれるプレーと日本バドミントン界初のメダル獲得に沸きに沸いた。  格上の中国ペア相手に藤井、垣岩ペアが堂々たる互角の戦いを繰り広げた第二セット。 「頑張れ、頑張れ、令佳!」。垣岩選手らの驚異的な粘りに、小中学校時代の同級生らを中心とした声援の輪は会場を埋めた約二百人全員に広がった。 垣岩選手らの終盤の粘りに声を枯らして応援する地域住民たち=大津市雄琴で  中国ペアがマッチポイントを迎えるたび、藤井、垣岩ペアも追いつく。大型スクリーンに映し出される垣岩選手が強烈なスマッシュを放つたび、「キャー」「おおっ~」という地響きのような歓声とうなり声が交錯。垣岩選手のあふれる闘志に、会場の誰もが心を揺さぶられた。  中国ペアの連続得点で試合が終わると「よくやった」とスクリーンの垣岩選手らに大きな拍手が送られた。  金メダルには惜しくも届かなかったが、小中学校の同級生で、近くに住む伊藤慎吾さん(22)は「我慢して相手のすきをつく、良い試合だった。ここでの応援も現地に届いていたと思う。帰ってきたらおめでとうと言いたい」と垣岩選手の健闘をたたえた。  垣岩選手の小学四~六年生時代の担任で、市内の小学校教頭竹端芳美さん(52)は、終盤の粘りに、小学生時代の垣岩選手の姿を重ね合わせた。  負けず嫌いの性格。一年中短パンで学校に通い、男子に混じって運動や遊びを競い合っていたという。「ラリーを続けていた時の強気な表情を見て、あの頃と変わってないなと実感しました。まだまだバドミントンを続けて、次の五輪は金メダルを目指してほしい」と涙を流しながら語った。  「笑顔が印象的だった」。試合をそう振り返る人も。垣岩選手が昨年冬に帰省した際、偶然ペアを組んで練習をした地元のバドミントンクラブの井上真由香さん(35)は「本当に楽しそうに戦っていたので、あの舞台でどんな心境だったのかを聞いてみたい。表彰台に日本人が上がるなんて信じられない。これから日本中のバドミントンが活性化すると思う」と興奮した様子だった。  特設会場での観戦を主催した、地域住民でつくる「垣岩令佳選手激励実行委員会」の猪飼清志実行委員長(62)は「地元が一体になれる機会をつくってくれたことに感謝し、何らかの祝勝会を催したい。金メダルも手が届くところに来ていると思う。次はリベンジを果たしてほしい」と期待を込めた。  (中尾吟) ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)