【高松剛社会部次長】五輪デビューはわずか30分の圧勝だった。ロンドン五輪3日目の29日、バドミントン男子シングルスの佐々木翔選手(トナミ運輸)はウェンブリー・アリーナであった1次リーグ初戦でバージル・スロレジョ(スリナム)と対戦、2—0で下し、ベスト16入りした。 世界ランクは佐々木選手の6位に対し、相手が221位。緊張からか第1ゲーム序盤こそ5−5と競り合ったが、尻上がりに調子を上げ、21−12で奪った。第2ゲームはエンジンが全開。開始とともに8連続得点し、一時は14点差をつけた。終盤には得意のジャンプスマッシュも繰り出し、寄せ付けなかった。 豊富な国際大会経験を持ちながらアテネ、北京の両五輪出場を逃してきただけに、五輪に懸ける思いは強い。午前8時半にスタートする初戦に向け、生活を朝型に変えたほか、試合前日には会場に足を運んでゲームを見ながら五輪の雰囲気を体感。気持ちを整理してから試合に臨んだという。「やはり五輪は規模が違う。海外でこんなに応援を受けることはないので力になった。勝ってほっとしたと言うより、この場で自分のプレーができたことがうれしい」と笑顔で汗をぬぐった。 舛田圭太コーチ(トナミ運輸)は「試合をやってみないと分からない部分をいろいろ試すことができた。初戦で緊張があったと思うが、調子は良かった」と及第点を与えた。 次戦は8月1日の決勝トーナメント1回戦。2日の準々決勝に進めば、憧れの林丹(りんだん)選手(中国)と対戦する可能性が高い。佐々木選手は「林丹と勝負するためにここに来た。次は厳しい試合になるだろうが、頑張る」と口元を引き締めた。■「次も期待するぞ」 トナミ運輸 佐々木選手が所属するトナミ運輸(高岡市)から綿貫勝介社長やバドミントン部の永原善巳部長、今泉勉総監督らが現地入りし、熱い声援を送った。 バドミントン部の黄色いウエアを着て応援した。綿貫社長は「順当に勝てて良かった。精神面が強い選手なので次も期待したい」、今泉総監督と荒木純監督は「最初は緊張していたようだが、ラリーが続くうちに、いけるという雰囲気になった。第2ゲームはスマッシュもロブもしっかりできていた」と振り返った。 故郷の北海道からは佐々木選手の父の敬悦さん(52)=北海道北斗市、母の千秋さん(53)、妻の琴美さん(29)、長男の真叶(まなと)ちゃん(2)らが駆け付け、ポイントを奪うたび、寄せ書きで埋まった日の丸を揺らした。敬悦さんは「夢をかなえ、プレーをしている様子を見て感慨深かった」と語った。 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)