「銀」でも金字塔だ。4日、ロンドン五輪バドミントン女子ダブルス決勝で藤井瑞希選手(23)、垣岩令佳選手(23)組=ルネサス=は中国ペアに敗れたが、日本バドミントン初のメダル。固い絆で結ばれた県勢ペアが最高の舞台で躍動。県内では職場の仲間や母校の後輩らが大声援を送り、その偉業をたたえた。陸上男子100メートルの江里口匡史選手(23)=大阪ガス、鹿本高出=は予選敗退となったが、地元では「よくやった」と健闘をたたえる声が相次いだ。     ◇ 「ここにいるのはみんなのおかげ」。藤井、垣岩両選手は目をつぶり、周囲への感謝の気持ちを確かめてコートに入った。1年ほど前から始めた試合前の“儀式”だ。 「結果を意識すると硬くなる。だから楽しく自分たちのプレーをすることが大切」。親しい人たちの顔を思いめぐらすことでプレッシャーを振り払い、試合に集中する意味もある。 相手は世界ランク2位と格上の田卿、趙※蕾ペア。この日も司令塔の藤井選手が多彩なショットで揺さぶり、垣岩選手は持ち前の強打を披露。若い2人は攻撃型のスタイルを五輪の舞台でも貫いた。 これまでの試合ではピンチになると互いに声を掛け合い、応援団が陣取るスタンドを見上げた。「熊本からの応援がありがたかった。国内の大会のようでいつもの気持ちで臨めた」。2人はチームメートや会社関係者、家族に感謝する。 青森山田高でペアを組み、インターハイで優勝するなど実績を残した。ルネサスに進んだ1学年上の藤井選手が「一緒に五輪を目指そう」と垣岩選手を誘った。 ルネサスではコンビネーションに磨きをかけた。試合に負けた時に3、4時間も話し込むことも。行動をともにし、垣岩選手が「先輩は私より私のことを知ってる」と苦笑するほど信頼関係を深めた。 この1年、五輪出場を懸け、ランキングレースの国際大会に参戦。トップとまみえる中で試合ごとに進化した。「レシーブがよくなり、持ち味の攻撃力が増した」。今井彰宏ルネサス監督(42)も目を見張る成長ぶり。 スタンドでは2人の両親が声援を送った。藤井選手の母やよいさん(52)=芦北町=は「試合直前に娘から『行ってきます』とメールがあった。笑顔でよく頑張ってくれた」と娘の晴れ舞台に満足そう。 「自分たちを信じ、周囲に感謝し、プレーを楽しむ」。固い絆で結ばれた2人は自然体でシャトルを懸命に追い掛け、バドミントン発祥の地で大きな花を咲かせた。(ロンドン=熊日・藤本雅士)※は草カンムリに雲 ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)