【恵庭】ロンドン五輪で世界の強豪に挑む福島千里選手(24)。その挑戦を大勢の人が支えているが、福島選手が所属する市内の陸上クラブ「道ハイテクAC」のマネジャー・畑善子さん(28)もその一人だ。喜びと悔しさを味わった北京五輪後の新たな成長にも、ずっと心を配ってきた。クラブには同期で加入した友人でもある2人。「4年分の思いを込めて、思い切り走ってほしい」。畑さんは、切に願っている。 畑さんは札幌出身。恵庭北高時代、走り幅跳びの選手として全国高校総体、国体でともに2位に入った。 大学卒業後の2007年、高校の恩師の中村宏之監督が設立した道ハイテクACに、選手兼マネジャーとして加わった。4歳年下の福島選手も高卒で加入。同期の仲間で「何かと気が合う」(畑さん)。年の差を超えた友人という。 2年後に一線を退いた畑さんは、専門のマネジャーとして再出発。クラブの広報対応や選手たちのスケジュール管理に奔走する日々だ。「選手の活躍に比例して忙しくなる」。表情には、充実感がにじむ。 08年、福島選手が日本女子として56年ぶりに100メートルで出場した北京五輪では、畑さんも現地にいた。9万人を収容する競技場に、地鳴りのような歓声。観客席から声援を送ったが、福島選手は1次予選で敗退した。「警備が厳しく、レース前も声を掛けられなかった。心細かったのかもしれない」 あれから4年。福島選手は体幹を鍛える地道な練習に黙々と励み、食事管理も徹底してきたという。心身で成長を続け、日本記録を何度も塗り替えた。 北京五輪以降は飛躍的に注目度も上がり、取材の申し込みも増えた。畑さんは、練習に負担のかからないように取材日程を組み、心を配る。重圧もあるだろうが、インタビューの言葉の端々に成長を感じるという。 「以前は、誰かについていくタイプだったのに、今は『こうなりたい、こうしたい』とはっきり口にする。日本のトップとしての自覚を感じる」 休日は2人で買い物に出掛けたりするが、陸上の話はほとんどしない。畑さんは「一緒にいて楽な気持ちになってもらってたらいいんですが」と笑う。 現地時間8月3日の100メートル予選を応援するため、畑さんはロンドンに向かう。当然、好成績は期待しているが、そばで支えてきた人らしいエールを送る。「4年間かけて五輪のレースに臨むのは本当に大変なこと。納得のいく走りをしてもらえれば」(門馬羊次) ...[記事全文](this.kiji.isドメインへ遷移)