泰然自若。9月に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会への強化を進める日本代表で、最前列中央でスクラムをコントロールするフッカーの堀江翔太(33)ほどこの言葉がふさわしい選手はいない。いつでも冷静でユーモアも忘れず、誰からも頼られる存在だ。「根がめっちゃ、まじめやから」と朗らかに笑うベテランのしなやかな精神力は、エリート街道ではない楕円球人生を歩んだがゆえに鍛えられた。その分厚い胸の奥に、今も不屈の闘志を秘める。(対比地貴浩、敬称略)

 1996年春、大阪府吹田市の吹田ラグビースクールの練習場。小学5年の少年は大柄な体に似合わず母親にしがみつき、なかなか練習に加わ...    
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