三月の大相撲春場所で、負傷しながら劇的な逆転優勝を果たした新横綱稀勢の里。土俵入りで締めていた純白の綱の材料「精麻(せいま)」は、鹿沼市で江戸時代から続く麻農家の七代目、大森由久(よしひさ)さん(68)が納めた。大森さんは春場所の土俵をテレビで見守り、「命懸けで綱を張った。立派以外の何ものでもない」とたたえた。

 (藤原哲也) 鹿沼市周辺は「野州麻(やしゅうあさ)」のブランドで知られる日本一の麻産地。乾燥させた麻の茎を剥がし、不純物を取り除いたものが精麻だ。大森さんは日本麻振興会理事長を務め、約五ヘクタールで生産している。

 長年の大相撲ファンでもあり、七年前から、大相撲関係者の知人を通じ...    
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