戦後最大のイベント、東京五輪が生んだ英雄、円谷幸吉が亡くなって五十回忌を迎えた。27年の短い生涯を駆け抜けた円谷の姿はわれわれに何を残すのか。(宮田建)◎敗れざる人(3)ランナーへの目覚め/長距離走に適した資質 東北人らしい粘り強さ、親譲りの勤勉さ、我慢強さ…。円谷幸吉(福島県須賀川市出身、1940~68年)は長距離走者として必要な資質を持っていた。しかし、それがつぼみを付け始めるのは遅く、高校2年の時だ。

 陸上という競技との出合いは福島県中地方であったマラソン大会だった。須賀川高2年から自主練習を始めた円谷が腕試しで出場。やみくもに走り結果は散々だったが、汗一つかかない姿に福島県南陸...    
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