沸き立つ熱狂のど真ん中、乾いた血しぶきが染み込むリングの上に比嘉大吾(宮古工業高出―白井・具志堅スポーツジム)は立つ。対戦者の肉体に立て続けに繰り出す拳が鈍い音を立てる。デビューから2年半、11試合全てをノックアウト(KO)勝利で駆け上がる。日本で今、世界タイトルに最も近い21歳だ。

 幸運な出会いも今の比嘉をつくる。浦添市の仲西中からボクシングのため進学した宮古工業高で、知念健次監督に伝授された「とにかく攻めるスタイル」が始まりだった。中学時代に憧れた元世界チャンピオンの具志堅用高氏にはこのプロ向きの攻撃性を評価され、スカウトされた。具志堅氏に「私の現役時代より強い」と言わしめる。

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