◎敗れざる人(6)別れ/「国民的英雄」故の苦しみ 東京五輪で国民的英雄になった円谷幸吉(須賀川市出身、1940~68年)。祝賀会、招待レースと多忙を極めた。自衛隊体育学校の同僚だった宮路道雄(79)=千葉県八街市=は当時の状況を「円谷は全自衛隊の代表。自衛隊が国民に溶け込む役目を期待されていた」と説明する。<恩師が札幌へ異動> そんな中、問題は起きた。最愛の女性との別れだ。

 郡山駐屯地の元同僚。五輪前から手紙を送るなどして愛を温めてきた。63年のニュージーランド合宿では帰途にダイヤモンドの指輪を買った。姉の岩谷富美子(82)=東京都=は「弟はにこにこ顔で『婚約指輪はいつ渡せばいいの?』っ...    
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