■限界を突破した超人になりたい スタートラインにそっと手を添え、耳を澄ます。乾いた号砲に細胞がすっと反応した。滑らかな初動から一気にトップスピードへ。勢いを殺さず第2走者へタッチ。その先に歓喜が待っていた。

 昨年9月、リオデジャネイロ・パラリンピック陸上男子400メートルリレー決勝。日本チームは3位で同種目初の表彰台に立った。「チームを信じ、4年間やってきた成果が出た」。初めて経験する世界最高峰の舞台。達成感で心が震えた。

 一方の2日後、走り幅跳びの1本目。7メートル超の大ジャンプだったが、踏み切り線を数センチ越えてしまった。ファウルの通告に「頭が真っ白になった」。残り2回。挽回する強...    
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