普段いくら軽口をたたいても、相撲のこととなれば慎重に言葉を選ぶ。その豪栄道が秋場所前の8月に「タイを用意しといて」と言ってきたのだから、驚きは大きかった。優勝宣言ともとれる電話を受けた豪栄道後援会の久保博理事長(57)が「幕下から見てるけど、そんなん言うの初めてやった」と面食らったひと月後、かど番の大関は言葉通りに初優勝を果たした。

 十分な稽古を積んだという自信が、予感を裏付けた。春場所は右太ももの肉離れ、夏は左目奥の骨折。度重なるけがに悩んできたが、秋場所前は久しぶりに不安なく体を動かせた。「自分で『努力してます』って言うやつが嫌い」と稽古の内容を詳しく話すことはなかったが、場所中に...    
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