1964年東京五輪マラソンの銅メダリスト、円谷幸吉(福島県須賀川市出身)が自死の1カ月前に友人の神立修司さん(73)に宛てた手紙は何を物語るのか。手術しても好転しない腰の持病と、迫ってきたメキシコ五輪の代表選考レース。手紙からは焦燥感に耐える「孤独な長距離走者」の苦悩が透けて見える。

 腰の痛みは幼少期にさかのぼる。飼っていた秋田犬の散歩中に転んで股関節を脱臼し、関節炎になったという。その体に激しい練習を重ねた結果、椎間板ヘルニアは終生の病になった。

 「栄光と孤独の彼方(かなた)へ  円谷幸吉物語」(ベースボール・マガジン社)の著者で、円谷と親交があった元新聞記者三島庸道さん(86)=東...    
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