大学3年春に黒田博樹を見いだした広島東洋カープのスカウト苑田聡彦は、1年以上も専修大に通い続けた。「グラウンドでは他球団を見掛けなかった。ただ試合の印象もあまりない。投げさせてもらっていなかったから」。大学通算6勝4敗ながら、150キロ右腕へと成長。スカウト冥利(みょうり)に尽きる逸材の発掘だった。

 ▽「巨人は1位か」 苑田は黒田の逆指名を取り付けるまでの交渉経過を手帳に細かく残している。4年時の1996年10月11日に本人にあいさつし、プロ志望を確認する。同17日にはオーナーも同意済みとして、2位指名の意向を伝達。同25日、専修大監督の望月教治も交えて指名あいさつ。契約金などは1位同...    
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