華やかにして重く、独特のムードが漂うあのリオのマットの上で、目の前の敵と、目には見えない不気味な影を相手にしていたのだろうか。初戦でわずか1ポイント差、惜敗し、涙を流したと、現地取材した同僚の記者から聞いた。追い打ちを掛けるように悪性リンパ腫(血液のがん)の一種「ホジキンリンパ腫」の診断が下り、闘病生活に入っていることが明かされた。

 渡利璃穏。璃穏と書いてリオと読ませるから、滑り込むようにしてリオデジャネイロ五輪の代表に決まると、世間は色めき立った。

 本来なら、63キロ級で世界と戦ってきたから、その階級で金メダルを狙いたかった。そこには、先に代表を内定させた至学館大の後輩がいて、一度、...    
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