プロ人生最後かもしれないマウンドに臨んだ広島の黒田。六回途中、両脚に違和感を覚えた。「無理をして迷惑をかけるのは良くない」と自ら降板。それでも1失点で試合はつくった。死力を尽くした85球。敗れたとはいえ、勝負への厳しい姿勢を貫いた。

 この回2死として中田を迎える場面。ふくらはぎがつってベンチに下がり、テーピングを巻いて戻った。投球練習を始めると、今度は両太もも裏に張りを感じたという。「いままでにない感じ」。負けてしまえば元も子もない。「すべてはチームが勝つため」と私情を一切排して決断を下した右腕は、毅然(きぜん)とした表情で引き揚げた。

 終わり方には不満が残っても、内容は秀逸だった。微...    
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