4分間の後半ロスタイムは過ぎていた。左CKを獲得した清水のキッカー大前は、ゴール前を見渡した。「最後のプレーになる。全員から『決めてやる』という思いが伝わってきた」と感じた。選択したのは「GKが(前に)出ることができない速いボール」。ゴールから離れた位置に正確に入れると、ビョンが頭から飛び込んだ。

 1点を追う後半40分の左CKでは、大前はゴールに近いサイドへ速いボールを入れた。かかとで合わせて同点ゴールを決めた松原は「大前さんのボールが以前より速くなっている」と言う。大前は6月に左肋骨(ろっこつ)4本の骨折と肺を挫傷。上半身のリハビリは制限された分、下半身を集中的に鍛え上げてきた。復帰...    
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