無観客のマスカットスタジアム(倉敷市)に穏やかな声が響いた。

 「今、最高の仲間とともに野球ができること、本当に幸せです」。18日開幕した夏季岡山県高校野球大会の開始式で倉敷商の原田将多主将が選手宣誓を務めた。甲子園という夢を未知のウイルスによって奪われた3年生を代表しての大役。幾多の試練を乗り越えてきた自らの歩みを重ね、区切りの舞台に立てる喜びをストレートに表現した。

 入学以来、激動の日々を過ごしてきた。

 1年生で名門の背番号を勝ち取った2年前の夏、自宅がある倉敷市真備町地区を西日本豪雨が襲った。思い出のグラブもユ...    
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