甲子園に戻ってこられた。その喜びをかみしめ、三塁コーチとしてグラウンドに立った。「一番うれしいのは最後まで仲間と野球ができたこと」。小柄な167センチの体で思い切り胸を張った。

 高校一年の冬に顔や体がむくむ「ネフローゼ症候群」を発症した。以降、薬や通院で抑えてきたが、勝利に沸いた1回戦の後に初めて再発した。「これからっていう時に」。歓喜からどん底まで突き落とされた。

 翌日、戻ってくるつもりで最低限の荷物だけを持って東京へ。医師の診断は入院。付き添った父寛さん(47)が「あんな息子を初めて見た」というほど体を震わせて泣いた。

 点滴をして戻り、2回...    
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