佐賀北の球児がグラウンドを走り始めると、監督室で久保貴大(30)は山積みのA4ノートと向き合う。部員53人から練習前に渡された交換日誌に、部長らと手分けして返事を書く。

 「野球以外の考え方も分かる」と久保。野球の理解度だけでなく、選手の性格も読み取れる。1時間かけて丁寧に答えることで選手との距離を埋めてきた。

 佐賀北は2007年、県大会のノーシードから強豪校を次々に倒し、逆転満塁弾で決勝を制して甲子園で初優勝。地方公立高の快進撃は「がばい旋風」と称され、最後のマウンドに立っていたのがエースの久保だった。

 10年後の17年、教師となった久保は、夏...    
<記事全文を読む>