球児たちを率いて三十一年目。十三日から行われる全国高校野球選手権福井大会で、悲願の甲子園出場に挑戦する。来年三月に定年を控える羽水高校野球部の八力昌輝監督(60)。過去三人のプロ野球選手を送り出してきたが、指導者として甲子園の土を踏んだことはない。最後の夏も「甲子園を目指す気持ちは三十一年前と何も変わらない」。まなざしは鋭い。

 「甲子園には色があると思う」。おもむろにこんな話を始めた。その色はピンクだと言う。自身が福井高時代に出場した際の体験だ。「ぼーっとしたピンクに包まれた中で、試合が終わっていく。何物にも代え難い素晴らしい時間だったよ」

 あの風景を教え子...    
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