準決勝敗退から一夜明けた3日朝、明石商のグラウンドでは余韻に浸る間もなく、ナインがバットを振り込んでいた。その中心にはいつものように声と背中で引っ張る重宮涼主将の姿があった。

 部員80人の大所帯を束ねる主将は、昨秋の近畿大会準々決勝で捕球時に右肩を負傷した。本職の三塁手から一時、一塁手へ移り、病院に通いながら甲子園に向けて調整を続けていた。

 チームに心配をかけたくないと思い、けがのことは部員の誰にも言わなかった。だが、自らは参加できない練習メニューもある中、主将としてやる気が感じられない選手には注意しなければならなかった。「もどかしかったし、何度も主将を辞め...    
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