夏の甲子園初出場を果たした福井県代表の坂井高で二遊間を組む松浦光輝選手、吉田温郎(あつろう)主将は、グラブに意外な共通点がある。いずれもベンチ入りできなかった3年生のものを借りて使っているのだ。「仲間の思いも背負って甲子園で戦う」。戦友との絆が堅実な守りを支えている。

 「グラブ貸してくれや」。福井大会開幕の約10日前、松浦選手はチームメートの上田涼太さんにこう頼んだ。

 同じ二塁手だった上田さんは送球が定まらなくなり、2年生の春から外野手に転向。内野用のグラブは保管していた。最後の夏、ベンチを外れ、スタンドで太鼓をたたく上田さんに、松浦選手は「お前のグラブで大会に出て甲子園に行く...    
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