「打てないチームなので…」。打線の話になると、川村忠義監督も、主将の吉田温郎も同じ言葉を口にする。坂井は福井大会5試合で本塁打ゼロ。チーム打率は2割8分9厘、打点21。個人打点は最高でも3だ。

 統合前の春江工業が2013年春の選抜大会に初出場したときは、強打の捕手栗原陵矢(ソフトバンク)がいた。今は打撃で飛び抜けた選手がいない。「打てないと分かっているなら工夫して得点するしかない」。川村監督は小技、足技を絡め、チームに「つなぐ意識」を植えつけてきた。

 それを象徴する場面が敦賀との決勝にあった。1点リードの二回1死三塁で打者は1番吉田。サインはヒットエンドランだった。「内野ゴロを...    
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