勝利まであと一人となって生まれた心の隙が落とし穴になった。木更津総合の左腕・山下は九回に3点差を逆転された。「援護をもらっていたのにふがいない投球をしてしまった」。187センチの長身を縮めて流れる涙をぬぐった。

 5-2の九回。いきなり連打を浴びて無死一、三塁とされた。ベンチから伝令が走り、捕手の芦名も「これが本当の甲子園。しっかり抑えよう」と声をかけた。気合が入った。一番の武器と信じるスライダーを軸に攻めて2者連続三振。「このままいける」と思った。

 しかし、スタミナは切れかけ、体は思い通りに動かなかった。甘いボールを狙われて3連打で同点。さらに前打席でスライダーを引っかけさせて...    
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