三度目のミラクルはならなかった。二〇一一年夏、今春のセンバツに続く甲子園出場を目指した至学館ナインは試合後、更衣室の外まで聞こえるほどうめき声を出して泣いた。

 九回の攻撃。粘って四球で出た四番鎌倉裕人選手(三年)は、続く井口敦太選手(同)に「頼むぞ」と声を掛けた。うなずいて打席に入った井口選手の鋭く転がった打球は、不運にも三塁手の正面。一塁に頭から滑り込んだが、併殺となった。

 2死走者なし。顔をゆがめて戻った井口選手を、ベンチは「一番良いスイングしたんじゃないか」と冗談を交えて励ました。「今までも何とかなってきた」(木村公紀主将)と逆転を信じた。

 昨秋の県大会と東海大会で「私学...    
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