相手の校歌が響き終わり、グラウンドで一斉に泣き崩れる選手たちを、ベーグ昇太ハッサンアリー主将(三年)は一人ずつ抱き起こした。「ベンチを出てから泣こう」。二十二年ぶりの夏の甲子園出場を目指した古豪の夢がついえ、気丈に振る舞う自身の目も涙で潤んだ。

 序盤に投手陣が打たれ6失点。点差が縮まらないままイニングが進む。「さあ気張っていけよ」。守備から戻ったナインや攻撃に向かう選手にチームで一番大きな声を掛け、肩や腰をたたいて励ました。

 前日の四回戦では出番がなかった。この日も三塁コーチに入り、「先頭に立って声を出すのが主将の務め」と仲間を鼓舞し続けた。一方で、五回後のグラウンド整備の時に...    
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