じりじりと点差が開く展開。七回に1点を失った直後、内野陣がマウンドに駆け寄った。桑田拓人捕手(三年)が「とりあえず、思いっきりやろうや」と言うと、高階潤投手(三年)は落ち着きを取り戻し「思いっきり行くわ」と返した。

 ピンチでも冷静に、試合の展開やナインの雰囲気を見て動く。チームが「欠かせない存在」として桑田捕手に信頼を寄せる理由だ。

 二年半前は雰囲気がちょっと違った。入学式には同級生が身なりを整えて来る中、一人赤い髪で登校。入学早々、ささいなことで他の生徒とけんかもした。「今思えば恥ずかしい」と言うほど突っ張っていた。

 初めは野球部に入るつもりはなかった。中学時代のチームメート...    
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