三月初めの水曜日午後。至学館の校庭で、全力疾走して際どい飛球をキャッチするノックが繰り返された。最後の一人が捕れるまで続く練習に、選手たちが食らい付く。「まだまだ」「お願いします」。どの表情も生き生きとして、水を得た魚のようだ。

 毎週水曜の午後三時半から午後六時。これが男子野球部に許された校庭の使用時間だ。

 前身の中京女子大付属から二〇〇五年に校名を変え共学化。翌年に野球部が創部したが、いまも女子校の名残から女子の運動部が優先的に校庭を使うことが多い。

 校舎裏にある「鳥かご」と呼ばれるネットに囲われた二十五メートル四方の打撃練習用スペースが、主な練習場所。だが、広さが足りず交代...    
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