今季初めてポールポジションを逃しても、強いことに変わりはなかった。自動車のF1シリーズ第5戦、スペイン・グランプリは22日、カタルーニャ・サーキットで決勝が行われ、セバスチャン・フェテル(ドイツ、レッドブル・ルノー)がシーズン4勝目を挙げた。ポールポジション(PP)は、チームメートのマーク・ウェバー(オーストラリア)に譲ったものの、終盤にルイス・ハミルトン(英国、マクラーレン・メルセデス)に追いかけ回されながらもしのぐ巧みなドライビング。これまでは危なげない優勝が多かったが、接戦に強いところを見せたことに意義がある。

5戦4勝。ひとりのドライバーが傑出していると、「面白くない」との声も聞こえてきそうだ。そこで今回は、F1の各シーズン記録に焦点を当て、フェテルが更新できるかについて書こうと思う。

最多PPは1992年にナイジェル・マンセル(英国、ウィリアムズ・ルノー)が記録した14回。現在4PPで、残りは14レースだから、十分に更新は可能だ。ちなみに、アイルトン・セナ(ブラジル)は2度、アラン・プロスト(フランス)は1度シーズン13回のPPを記録。ミヒャエル・シューマッハー(ドイツ)はフェラーリ時代の2001年の11度が最多である。連続PPはセナが1988~89年にかけてマークした8戦。フェテルが昨季から続けていた連続ポールは5で途切れたが、これも十分に更新可能だろう。

最も注目の集まるシーズン最多勝利は、シューマッハーが2004年に達成した13勝。現在5戦4勝。開幕戦の予定が中止となったバーレーンGPが再開催されなくてシーズン19戦のままでも、ドイツの大先輩の偉大な記録が塗り替えられるかもしれない。(榎本一生)