2013年7月、日本ボクシング界にヘビー級王座が56年ぶりに復活したが、わずか2年で再び消滅するピンチを迎えている。

7月13日現在、王者は藤本京太郎(角海老宝石)。以下、1位に石田順裕(グリーンツダ)、2位に竹原虎辰(緑)の2人がランクされている。

しかし、石田は既に引退を表明、竹原は14日にライセンスが失効する37歳の誕生日を迎える。このためランカーが不在となり、藤本の王座が日本ボクシングコミッション(JBC)預かりになる可能性が濃厚となっている。

現役続行を熱望する竹原は9日、後楽園ホールで“最後の闘い"に臨んだ。相手は韓国クルーザー級1位の金起男。

竹原は2回にダウンを奪った後、4回にワンツーを決め、KO勝ち。直後にリング上でマイクを握り「もうすぐボクサーとしての定年を迎えますが、もう少しやりたい。よろしくお願いします」と特例での現役続行をアピールした。観客席からも「まだ闘えるぞ!」の激励の声が飛んだ。

しかし、JBCには明文化されたルールがあり、現役王者、世界戦経験者など実績のあるボクサー以外は37歳の誕生日で引退と決められている。

これは健康管理を考慮したもので、いわば「定年」のラインである。7月末に開かれるランキング委員会で竹原の要望を協議することになるが、JBCはルールを優先する可能性が高い。特例を認めるにはそれなりの理由が必要であり、今回はかなり難しそうだ。

日本ヘビー級の歴史は古く、1957年5月、片岡昇(不二)が初代チャンピオンとなった。

しかし、その後は挑戦者が現れず、58年1月、JBC預かりとなり、半世紀以上もタイトルは保留されていた。そのヘビー級復活の機運が出てきたのが、2年前。特に藤本の若さ、スピードが注目された。

もちろん人材は限定されてはいたが、「新たな挑戦」に期待感は大きかった。こうして藤本が新王座に就いたが、やはり活気を呼ぶことはできず、残念な形になりそうだ。

今後、藤本はヘビー級ボクサーとして現役を続ける意向で、海外進出なども視野に入れていることだろう。

竹原もJBC管轄外の海の向こうでファイトする可能性はある。果たして日本のヘビー級はどのような道を歩んでいくのだろうか。(津江章二)