ボクシングの本場、米国ラスベガスで4月と5月にビッグマッチが予定されている。

まず12日、マニー・パッキャオ(フィリピン)が世界ボクシング機構(WBO)ウエルター級王座に挑めば、5月3日には世界ボクシング評議会(WBC)ウエルター級王者のフロイド・メイウェザー(米国)が世界ボクシング協会(WBA)王者との統一戦に臨む。中量級を彩るスーパースターの連続登場にファンは胸躍らせている。

パッキャオにとって命運を懸けた一戦となる。2012年6月、パッキャオはティモシー・ブラッドリー(米国)の挑戦を受け、小差の判定で敗れている。

この敗戦から勢いがダウンし、限界説もささやかれ始めた。それだけに今回、憎きブラッドリーを相手に負けは絶対に許されない。

破竹の快進撃を続けていた男も既に35歳。歴戦の疲れが出てきても仕方ないかもしれない。

しかし「気持ちは高ぶっている。私のスピードが上回るはずだ」と自信をのぞかせている。

一方のブラッドリーは俊敏な身のこなしから鋭い連打をたたき込む右のボクサーファイター。プロ転向以来、31勝(12KO)1無効試合とまだ負けを知らず、専門家の評価も高い。

「パッキャオは偉大な選手だが、私は動じることはない。打ち合いでも離れても勝つのは俺だ」とゴングが待ち遠しいようだ。

初回から激しい攻防は必至。パッキャオの前進を王者がどうかわすのか。興味ある展開になりそうだ。

現在の世界ボクシング界でパウンド・フォー・パウンド(体重同一時)のナンバーワンと呼ばれているのがメイウェザーである。

とにかくスピードが抜群。パンチをまともには食わず、スイスイとかわし、驚くべきコンビネーションで畳み掛ける。負ける要素が考えられないほどの安定感がある。

歴史的な名王者と比べても遜色がないほどの実力者であり、そのパフォーマンスが感動を与えている。

今回、メイウェザーとグローブを交えるWBA王者マルコス・マイダナ(アルゼンチン)の底力も見逃せない。

昨年12月、強豪王者エイドリアン・ブローナー(米国)を番狂わせの判定で破り、一躍時の人となった。

ハードパンチに定評がある右ファイターで、思い切りのいい攻撃を身上とする。予想はメイウェザー有利と出ているが、どこまで食い下がれるか。捨て身のアタックを楽しみにしたい。(津江章二)