2014年シーズンのモトGP各3クラス(モトGP、モト2、モト3)の暫定エントリーリストが、11月20日に国際モーターサイクリズム連盟(FIM)から発表された。日本人選手は最高峰のモトGPクラスに青山博一、中排気量のモト2には中上貴晶と野左根航汰の2人が、それぞれ全レースに参戦する。

青山は来季、実力プライベートチーム、パワー・エレクトロニクス・アスパルに移籍し、ホンダ製市販レースマシンRCV1000Rで参戦する。このマシンは、従来のCRT(クレーミングルールチーム=市販エンジンをレース用に改造し、オリジナルフレームに搭載したマシンで戦うチーム)勢とファクトリーマシンの大きな性能差を縮めるためにホンダが独自開発を進めてきた車輌。日本国内でのテストを経て、最終戦バレンシアGPで初披露された。

ホンダのファクトリーマシンRC213Vと細かい仕様の違いはあるものの、ホンダレーシング副社長中本修平によれば、性能面の差は「RC213Vと同日に同じライダーが同じタイヤで走行して、ラップタイム差は0秒3。このマシンはルール上、ファクトリー勢よりも一段階柔らかいタイヤを使用できるが、その場合の差は0秒17」だという。

青山は、最終戦翌日から行われた事後テストをこのマシンで走行した。

「いかにもホンダ、という乗り味とパワー感で、CRTよりも高い戦闘力を感じた。車体面でもフロント、リアともに安定しており、旋回性も良い。ファクトリー勢に接近して走ることもできそうで、あとは自分がこのマシンに乗りこんで、どれだけ攻めていくことができるか」と、好感触の第一印象を笑顔で話した。

モト2クラスでは、中上が12年から2年在籍したイタルトランス・レーシング・チームを離れ、イデミツ・ホンダ・チーム・アジアへ移籍する。

「2013年は3戦でポールポジションをとれて、4回連続で2位表彰台に立つという結果を残すこともできた。イタルトランス・レーシング・チームには本当に感謝している。この2年間の経験を生かし、来季こそチャンピオンを獲得する強い気持ちで自分にプレッシャーをかけて臨みたい」と語った。全日本選手権J-GP2クラスで総合優勝した野左根は、13年終盤3戦のモト2クラスにスポット参戦し、いよいよ全戦参戦となる。

14年は、従来よりも1戦増えて全19戦が予定されており、2月から開幕に備えたプレシーズンテストが始まる。(モータージャーナリスト・西村章)