元F1ドライバーの佐藤琢磨は今後も、インディカー・シリーズで走ることになりそうだ。12月3日に東京で行われたイベントで交渉中であることを語っていた。

同シリーズ2シーズン目の今季は、第11戦(オハイオ州レキシントン)で自己最高を更新する4位を記録したものの、3位以内は1度もなし。ブラジルのサンパウロで行われた第4戦(サンパウロ)では、終盤までトップを走っていたが、ピットインのタイミングを誤って順位を落とした。その後、第8戦(アイオワ州ニュートン)で日本人初となるポールポジション(PP)を獲得。第10戦(カナダのエドモントン)では2度目のPPをマークした。

それでも、勝てなかった。前半戦で1年目とは見違えるような活躍をしたことで、期待は高まった。しかし、第12戦以降は目立った活躍は見せられずじまい。同シリーズ日本最後の開催となったインディジャパンも10位に終わった。

佐藤の持ち味は、常に前向きな姿勢を失わないこと、と言われる。2004年には日本人ドライバー2人目のF1表彰台に立った。08年のシーズン途中で、所属チームの資金難からF1のシートを失った。この時から苦難の道が始まった。レース活動をほとんどできない状況から、立ち上がって挑戦を続ける。たどってきた道のりは険しいが、どんな状況にも動じないタフサは身に付いていっているのではないだろうか。

F1に比べて意外性が富んでいるインディカー・シリーズ。佐藤自身も「とにかくF1とインディは違うんですよ」と話していた。来季、日本でのレースは開催されないが、海の向こうから朗報が届くことを期待したい。(榎本一生)