自動車のF1シリーズも、11月27日(日本時間28日未明)に決勝を行ったブラジル・グランプリ(GP)で終了。過去最多タイとなる全19戦を戦った2011年シーズンを振り返ってみたい。

何と言っても際だったのが、製造者部門を2連覇したレッドブル・ルノーの圧倒的な強さと速さだ。今回は、そのレッドブルを中心に取り上げたいと思う。

開幕戦のオーストラリアGPからモナコGPまでの序盤6戦で5勝して、スタートダッシュを決めたレッドブル。第7戦カナダGPから第13戦イタリアGPまでの中盤戦こそ、マクラーレン・メルセデス3勝、フェラーリ1勝とライバルの巻き返しにあって、やや失速するが、それでも3勝を挙げる。そして、第14戦シンガポールGPからの終盤6戦では、持ち直して4勝してみせた。

夏場の「ヨーロッパ・ラウンド」でなかなか勝てなかったことは気になるものの、シーズンを通じて安定していたのは評価できる。中盤戦以降に激しく追い上げたマクラーレンをしのいで勝ち星を積み重ねた粘り強い戦いぶりも見事だった。

結果、勝利数12(シーズン歴代4位)、ポールポジション(PP)獲得数は、開幕から15戦連続でシーズン最多の18を記録した。

昨季と比較してみよう。勝利数は9、PP獲得数は15と、それぞれ三つずつ伸ばしただけだったに思われるが、昨季の勝利数はシーズン歴代12位、PP獲得数は当時最多であることを踏まえると、今季の成績がいかにすごいかがよく分かる。そして、昨季498だった獲得ポイント数も、今シーズンは650と大幅に増やした。

盤石なように見えるレッドブルだが、気掛かりなのは2年連続の年間総合王者を獲得したセバスチャン・フェテル(ドイツ)に頼る形になっていることだ。

今季のフェテルは、歴代2位タイの11勝、15回のPP獲得数はシーズン最多で、9度のポールトゥウインはシーズン最多タイ記録。一方、同僚のマーク・ウェバー(オーストラリア)は1勝でPPはゼロと期待外れの成績だった。

レッドブルは、来シーズンも同じドライバーで臨む予定にしている。フェラーリの5連覇、マクラーレンの4連覇に次ぐ、製造者部門タイトル3連覇を成し遂げる鍵は、ウェバーの頑張りにかかっている。(榎並秀嗣)