野球ファンには胸躍る季節となったが、相撲を含む格闘技界はいつ終わるか分からない冬の時代に突入した。大相撲は説明無用だろう。SRCのホームページでは、専門誌の記事に激怒したスポンサーのドン・キホーテから『すべての支援活動からの撤退も辞さないとの意向が伝えられた』ことが発表された。今後の大会が中止となり、イベント消滅の可能性も出てきた。

ホームページでは問題の記事に対するSRCの抗議が掲載されているが、そこまで強硬に出るほどのことかな、と思う。

SRCと歩調を共にしている日本格闘競技連盟の福田富昭会長(日本レスリング協会会長)は「業界が一丸となって盛り上げていかなければいけない時期に、あれでは…」と代弁した。成熟していない業界だけに、ジャーナリズム精神の発揮以前にやるべきことがあったということだろう。

ただ、ドン・キホーテの日本レスリング協会と日本格闘競技連盟への支援は変わらないという。道場もそのままで選手育成も継続。イベント後援からは手を引いても、格闘技の支援は続けてくれるとのこと。

福田会長は国際レスリング連盟の認定する新スタイル(グラップリング、パンクラチオン、コンバットグラップリング=総合格闘技)を五輪種目にすることを目指している。そのために必要なものは財力。ドン・キホーテの安田会長の格闘技への変わらぬ支援は心強い限りだ。

そんな折、大相撲の八百長報道に関連して、維持員による親睦団体「東西会」が春場所中止による賠償は求めないという記事を見つけた。岡本会長の「こういう時期だからこそ、いっそう応援していこうと確認した」というコメントに胸が熱くなった。大変な時に支援するのが本当のファンであり愛好者。筆者に財力はないけれど、こんな時にこそ、ペンで格闘技界を盛り上げていきたい。(格闘技ライター・樋口郁夫)