今季国内女子ツアーで活躍した注目選手のスイングから強さの要因を探る“Playback LPGATour2017”。第23回は今季から日本ツアーに参戦したユン・チェヨン(韓国)。172cmの長身から繰り出される安定したショットを武器に初シードを獲得した“奇跡の8頭身美女”のスイングを上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏に解説してもらった。

【スイング連続写真】基本に忠実なユン・チェヨンのスイング
今年から国内ツアーに参戦したユン・チェヨンさんですが、賞金ランキング35位で初シードを獲得するあたり、けっこうな実力があると思います。スイングを見ると、いい意味でクセのない基本に忠実なフォームだといえますね。グリップは左手がフックグリップ、右手もそれに合わせる形で握っています。まさにテキストどおりです。アドレスも左右均等の体重配分でバランスよく立ち、バックスイングではグリップエンドが自分のヘソを指したまま上体を捻転しています。

圧巻はトップの形です。しっかりと左肩が入っていることや右足に体重を乗せていることは当然として、シャフトが地面と平行で、クラブフェースが45度の角度で上を向いています。さらに、飛球線後方からの写真を見ると、クラブヘッドが目標を指しています。トップでのチェックポイントをすべてクリアした理想の形といえるでしょう。

トップの形がこれだけ決まると、あとはそのままクラブを下ろすだけでボールをしっかりととらえることができます。よくアドレスが悪いとテークバックが悪くなる、テークバックが悪いとトップが悪くなるといわれますが、アドレスのバランスがいいからこそ、きれいなトップをつくれるのでしょう。多少、ボールを左寄りにセットしていますが、体重移動を大きくして、フットワークを十分に使いたいのかもしれません。もしくは、パワー不足を補うために、アッパーブローにとらえ、キャリーを稼ぎたい意識が強いのでしょうか。どちらも飛距離を伸ばすことが目的だと思われます。

フォローを見ると、ヘソ、グリップエンド、ヘッドが一直線につながっています。この形ができていると、スイングのタイミング自体が大きく外れることはありません。非常にミート率の高いスイングだといえますね。実際、スイングプレーンを見ても、クラブが面をなぞるように上がっていき、トップまでいったらそのまま同じ面をなぞるように下ろしているのが分かります。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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