<TOTOジャパンクラシック 最終日◇5日◇太平洋クラブ 美野里コース(6,608ヤード・パー72)>

世界ランク1位として日本で行われた唯一の米国女子ツアーに出場したユ・ソヨン(韓国)。優勝はならなかったが、世界の頂きにたどり着いた技術で日本のファンを魅了した。

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中でも注目を集めたのがパッティング。初日に同組で回った上田桃子が「ソヨンはとてもパットが上手い」と大絶賛する世界ランク1位のパッティングにはどんな技術が詰まっているのか。

上田はこう分析する。「日本人とはちょっと打ち方が違って、インパクトが厚く、転がりも重たい。芯で捉えるだけじゃなく、軸が流れていないんです。またパッティング時はもちろん、それ以外の時も姿勢が良い。それがインパクトの厚さにつながっていると思う」

その上田のコーチを務める辻村明志氏がより細かく解説する。「まずストロークが綺麗ですよね。アライメントはスクエア(まっすぐ)。そして手首。動かず固定されているのですが、固くない。特に右手首のアングルはビクともしない。手で打っていなくて体で打てているから、しっかりと転がる。しっかりヒットする人は手先に意識が少ないのです。身体で打つ、いや身体の中で打つからこそボールの中を叩ける。そして手で調節しないから、毎回同じ強さで叩けて、フォローがピタッと止まっているのもいいですね。また、ラインの読みも素晴らしい。それは自分のラインを分かっているからで、だからこそ打つべきラインを1つに絞れている。それが勝負強いパットを決められる理由だと思います」

当の本人に聞いてみると、パッティングが上手くなったのは弛まぬ努力の結果だという。

「今ナンバーワンにいることはとても嬉しいですね。辛抱強く、練習を頑張った結果だと思います」と世界ランク1位になれた理由について語っていたソヨン。その源となったパッティングは元々良かったわけではなかった、練習して上手くなったのだと続ける。

「頑張った練習の中でも、私はパッティング練習に一番時間をかけています。何故ならゴルフを始めたときからショットには自信があった。プロになったときも悪くなかった。だから、あとはパッティングの問題だと思っていました。それが良くなれば良いプレーができると思って今の練習スタイルにしたんです」。そのスタイルは世界一になった今でも変わらない。試合前日の指定練習日、ソヨンは練習ラウンドにもショット練習場にも行かずひたすらにボールを転がしていた。

そんなソヨンにパッティングで大事にしている3つを聞いてみた。すると「“まっすぐのストローク”と“ボールスピード”です」と話して一度考え込む。そうして吐き出した答えは「メンタルの強さ」。ここまで綺麗なフォームで打つ選手がメンタルを挙げるというのはとても興味深い。

そこまで聞いて思ったことがある。「しっかりとしたインパクト」、「練習量」、そして「“絶対入れる”という強いメンタル」。どこかで聞いたことがあるキーワードたち。そう、現在平均パット数1位の日本屈指のパットの名手・鈴木愛のイメージとすべてが被るのだ。

この話を聞いた辻村氏は「メンタルが技術につながってる部分は確実にあると思います。失敗を恐れてたら、中々しっかりとボールをヒットできないし、叩けない。打つ前の不安はいらない。1打というものに集中しきる。ソヨンさんが言うメンタルはそういったところだと思う。もちろん、それには練習量の裏付けがあるから自信がでることも忘れてはなりません」と解説。

また、「加えて2人ともしっかりヒットしてタッチを合わせられる。鈴木愛さんも最初は“どれだけオーバーするんだ”って年もあったけど、それが段々ヒットしながらタッチが合ってきた。撫でて合わせるのとはわけが違うんです。だから入る。そういうところも共通点だと思います」と相似点について話した。

その鈴木は、2打差で敗れた後の会見で「これだけ練習している割にはパットが入っていません。もう少し練習が必要だと思いました」とコメント。誰よりも長い時間練習グリーンにいる選手がこの発言。改めて、世界一位と同じ匂いを感じた。

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