<ブリヂストンオープン 最終日◇22日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(7,119ヤード・パー71)>

降り続く雨でなかなか競技がスタートできず、およそ3時間が経過したところで初日の中止が決定。さらに迫り来る台風の影響で最終日のラウンドも中止となった「ブリヂストオープン」。この大会が36ホールに短縮されたのは1991年以来のことだ。

女子も中止!ハヌルのパーカー姿が新鮮
選手会長を務める宮里優作は「スポンサーの方、運営スタッフ、ボランティアの人には本当に大変な1週間だったと思います。準備が二転三転して、その中で競技成立のために色々な方が動いてくれたので本当にありがたかったです」とスタッフたちを労った。初日は急遽サイン会を行うなど選手たちもトーナメントを盛り上げようと努力。そして、見えないところでは大会を行うために奔走したスタッフたちの姿があった。

「大会を始めるまでは順調だったのに、始まってからが本当に大変でした」とため息を漏らしたのは、コース管理を担当する袖ヶ浦CCの伊藤哲也氏。「指定練習日の1日を除いて、ずっと降ってましたからね」と雨脚が強くなった初日には、バンカーの水汲みや落ち葉の片付けで一苦労。「水の汲み出し作業は前もって準備できないので。降ってからでないと対応できないから大変なんです」。やっと第1ラウンドを終えたかと思えば、第2ラウンド終了後に台風の予報が。「風で飛んだら危ないものを倒してまわったり、グリーンを傷つけるものをどかしたり。今回は業者も呼んで少しスタッフを増員しました」と忙しく動き回った日々を振り返る。

姉妹コースの新袖Cからも応援を呼んで一時は60人体制で状態を整えた。「新袖コースの人には、前日に通常の仕事を終わらせてもらって大会の朝来てもらいました」と苦労を語った。なんとか大会を終えてホッとしたのもつかの間、「またこの後整備しないといけませんね」。台風のおかげで、まだまだ慌しい時間が続くようだ。

また、今大会を“どうやって成立させるか”に頭を悩ませたのが、ツアーディレクターの遠藤誠氏。一番苦心したの最終日の中止のタイミング。この日は6時45分に決定を出したが、「普通の雨だったら、スタート時間より先に中止の決定は出さない。今回はあまり例がない判断」。多くの場合、開始時間のデッドラインである10時まで様子を見ての判断となるが、台風が迫る今回はそうは言っていられない。「お客様、選手、スタッフの安全もあるから天気が読めた時点で決めたほうがいい。ただ、“やめました。でも、やっぱりできたじゃないか”となるのが最悪なので、そうならないよう天気を読むのに苦労した」と19年に亘る自身の経験と、気象予報士の意見を聞き最終的な判断を下した。

第2ラウンドを行った21日も一日中雨の悪コンディション。「選手にはすごく無理をしながらプレーしてもらった。昨日の時点では“なんとかして36を終わらせるよう、ぜひ協力してほしい”と伝えた。18ホールだと大会が成立しなくなってしまうから。その協力もあって、なんとか競技成立になった」と安どの表情を浮かべた。

最終日の天気を予想しつつ、悪天候の中で第2ラウンドを続けるかどうか。「そのバランスをとるのが難しかった」と、「トーナメントを19シーズンやってきて初めて」というケースを冷静な判断でなんとか乗り切り、大会を成立させた。

「スタッフも、今日はなにも言わずとも朝5時には集まってくれていた。全員の“大会を成立させる”という自覚が素晴らしい。スタッフの協力無しでは絶対にできなかった」。最後までドタバタの展開となった今大会。選手の活躍の影にスタッフの努力が垣間見えた大会となった。

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