<日本オープンゴルフ選手権 最終日◇15日◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(7,180ヤード・パー70>

苦しみ抜いた末に2度目の“ゴルファー日本一”の称号を手にした。2位に5打差をつけスタートした池田勇太はティショットが荒れ、この日はOBを2回出した。アマチュアの金谷拓実に1打差まで迫られたがトータル8アンダーで逃げ切り。今季3勝目、ツアー通算19勝目、この大会3年ぶり2度目の栄冠に輝いた。

池田勇太に勝利の女神!ハウスキャディは土屋太鳳似の21歳
3日目に5打差をつけたことで、昨晩には早くも祝福のメールなどが届いたという。勝って当然と誰もが思う最終ラウンドは、蓋を開けてみれば「なんでこんなに球が散るのか」という厳しい事態に。序盤の3番(パー4)でティショットを左に曲げOBとしダブルボギー。15番(パー5)では逆に右に曲げてOB。なんとかボギーとしたが、ティショットでスコアを崩してしまった。

そんな池田を救ったのがアプローチ。6番(パー4)では花道横ラフからの3打目をチップインバーディで流れを呼び込み、17番(パー4)ではグリーン右手前のラフから3打目を1メートルに寄せてピンチをしのぐなど、随所に小技が光った。「今週はアプローチが良かった。6番では思ったところに、思った強さで打てたので入ると思った」。この日はスコアを2つ落としたが、巧みなショートゲームがこれ以上の崩壊を食い止めた。

最後は改心のショットで悪夢を振り払った。金谷に1打リードで迎えた18番(パー4)。迷わずに握ったのはドライバー。「絶対に今までのことは帳消しにして、絶対にフェアウェイに打てる」そうして振り抜いたボールはフェアウェイのど真ん中へ。まだ優勝は決まっていなかったが、その時のホッとした表情がこれまでの苦しさを表していた。

アマにプロとしての矜持も見せた。11番(パー4)はティボックスが前に出て、1オン可能な297ヤードの設定に。「十分に届くと思ったし、やっぱりお金を払って見に来ているんだから。そこはドライバー持って男子プロの凄さを見せないと」と見事に1オンに成功。金谷はこのホールアイアンでティショット。「それを彼には望まないよ、アマチュアなんだから。だけど、俺の考え方としてはそういうとこ」。プロとして、魅せることにこだわりをもって勝ちきった。

この勝利で賞金ランキングは3位に浮上。目標である2年連続での賞金王にむけて前進した。「賞金額の大きい試合が続くし、これから気が抜けないと思う。まあやっと(今季)3つ目。あと1つと言わず、2つぐらいは勝てるように」。またこの大会は世界ランキングのポイントも大きく、現在の52位から30位台に入ることが見込まれる。年末時点でワールドランキング50位以内に入れば招待状が届く「マスターズ」への4回目の出場に大きく近づいた。「もう1回あそこに行きたい。それは今年すごく思っていることだし、自分で道を切り開かないといけない」。

3日目は終盤に2つのボギーを叩き、昨晩は「夢で2回ぐらいみたよ」というほどの辛酸をなめた。この日のゴルフも苦しんだが、勝ちは勝ち。「夢に出てこないぐらいこの後に飲むから大丈夫だよ(笑)」。もがいて、もがいて、苦しみ抜いた末に掴み取った日本タイトル。今年3度目となる勝利の美酒は、さぞや格別なものだろう。

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