<石川遼 everyone PROJECT Challenge 初日◇6日◇ロイヤルメドウゴルフ倶楽部(7,162ヤード・パー72)>

「センパイありがとうございます(笑)」。いたずらな笑顔を見せたのは、5アンダー3位タイでスタートした中里光之介だ。

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“センパイ”とは、杉並学院高の1つ上で今大会の主宰を務める石川遼。前回出場した2015年大会でも初日首位スタートを決めるなど、実は“センパイ”の大会とは何か相性が良い。この日は石川の弟・石川航とのペアリングとなり「“やってくれたな”と思いました」と笑ったが、プロトーナメント3試合目となるセンパイの弟の緊張も解きほぐしながら18ホールを回った。

INから出て11番でボギーが先行するも、「パターが面白いように入ってくれた」と12番(パー5)、13番(パー3)で連続バーディ。15番(パー4)バーディのあと16番(パー5)、17番(パー3)はそれぞれ10メートル近いロングパットを放り込んだ。後半は足踏みが続くも8番(パー5)では約210ヤードのセカンドを3番ユーティリティで4メートルにつけてイーグルを奪取。「航が先に同じラインを打ってくれて結構切れるんだなというのが分かって参考になりました。ラッキーって感じ」。最終9番はボギーとしたものの、納得のスタートだ。

昨年はこの下部ツアーで2勝を挙げて賞金ランキング3位。今季のツアー前半戦の出場権を獲得した。しかし、鼻息荒く臨んだ今季のレギュラーツアーは10試合連続で予選落ちを喫するなどして失意の“出戻り”。特に悩みが顕著だったのが、この日のスコアを後押ししたパッティングだった。

レギュラーツアーでの今季の平均パットは1.8525で108位。元々はセンターシャフトのパターでオーソドックスなストロークをするタイプだったが、悩みを深めるうちにパターを替え、クロスハンドグリップも試すなど迷走を続けた。

試行錯誤の末に開き直ったのが9月の「フジサンケイクラシック」。「いろいろやったけど、センターシャフトに戻そうと思って戻したら“あれ、良かったね”と」。原点回帰で復調のきっかけをつかむと「トップ杯東海クラシック」ではレギュラーツアーで今季初の予選通過を果たした。パターを戻しただけでなく、カップ周辺にバケツほどの仮想カップを描いてそこを目がけて打つメンタルコントロールも奏功。「カップを大きくみせながら打つというか。プレッシャーなく打てる」と自信を取り戻した。

優勝を争う位置で迎える最終日。「優勝争いは経験しているので、気持ちの浮き沈みがあるわけでもないと思う」と語るものの、久々のチャンスは意識せずにはいられないはずだ。「でも逆に意識するくらいのほうがいいんでしょうね。自分にプレッシャーをかけてダメなら、“メンタルよえーな”というだけ(笑)」。置かれた状況を楽しむポジティブさはセンパイゆずり。「それで勝ったら、また成長できる」と最後に力を込めた。

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