<トップ杯東海クラシック 2日目◇29日◇三好カントリー倶楽部西コース (7,325ヤード・パー72)>

トップ杯東海クラシック2日目の16番パー3で、星野陸也がスーパーショットを見せた。

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ピンまでは190ヤードとけっして長くはないが、トーナメントリーダーに立つ小平智が「ボギーでOKなホール」と言うように、ツアー屈指の難ホール。その理由は、グリーン右サイドには細長いバンカーが待ち受け、左サイドはガケ下になっている。ピン位置にもよるが、そのガケ下に落とすと、トリプルボギーまで覚悟しなくてはならない。

この日は、左から風が吹いていたので、右サイドのバンカーに入れる選手が多かったが、ティショットを引っかけてしまった星野の打球は風に関係なく、左のガケ下へと消えていく。ボールの位置からは当然のようにグリーン面は見えず、身長186センチの星野でさえ、ピンの先端が見える程度だ。しかも、ピンはグリーンエッジから5ヤードしかない。よくてボギーという雰囲気の中、星野は選択したクラブは59度のサンドウェッジだった。

「52度でツークッションさせるか、59度でワンクッションさせるかを迷いました。ただ、練習ラウンドでどちらも試した結果、59度で打ったほうが好感触だったので、ワンクッションでいこうと決めました」。幸いにもボールはガケ下の最も低い位置までは転がっておらず、ボールが左足上がりのライに止まっていたことも幸いした。左足上がりのライでなければ、ワンクッションという選択をできなかったからだ。

ゆっくりと右腰の高さまでクラブを上げると、ボールは狙いどおりにグリーン面に近い斜面に一度跳ねた後、グリーンにポトリと落ち、そこからコロコロと転がってピンに向かっていく。

「打った瞬間はうまく打てた感じがしたので、ピンに寄ったかなと思ったのですが、ガケを登っていく途中でギャラリーの歓声が大きくなり、入ったんだなと」。その読みどおり、ボールはカップへと沈んでいった。しかし、星野劇場は終わらない。17番パー4でボギーを叩いた後、今後は18番パー4でチップインバーディを奪う。ピンまで約12ヤードの地点から52度のアプローチウェッジを使っての妙技だった。

「シーズン最初の頃はここに落とさなければピンに寄らないと自分にプレッシャーをかけていたのですが、最近は落とし場所を少し広げることで、リラックスした状態で打てるようになりました」と星野。初日に続いてこの日も“69”とスコアを3つ伸ばし、通算6アンダーの7位タイでフィニッシュした。2日目を終えての首位と3打差は好位置といえるだけに、ツアー初優勝に向けて21歳の目は輝きを増していた。

文/山西英希

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