<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 最終日◇24日◇利府ゴルフ倶楽部 (6,551ヤード・パー72)>

かつて宮里藍がアマチュア優勝を果たした地を再び震わせたのは、18歳のニュースターだった。「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の最終日、畑岡奈紗が2位に4打差をつけてプロ転向後、初勝利を挙げた。

圧巻のプロ初勝利!18歳のニュースターが満面の笑顔
同じくダンロップ契約の松山英樹を彷彿とさせる圧巻のプレーだった。首位タイでスタートした畑岡は、スタートホールの1番で2mのバーディパットを沈めて頭1つ抜け出すと、続く2番ではティショットをフェアウェイバンカーに入れるも3打目を奥2mにつけて連続バーディ。勢いをつけると、6番のボギーの後は気合いの3連続バーディ。前半4つ伸ばすと、後半も危なげないゴルフで影すら踏ませず。ホステス大会で無類の強さを見せつけた。

「5、6月の調子では考えられなかったことです。すごく嬉しい」と吐露した畑岡。アメリカに参戦した今年はとにかく苦しんだ。言語の違い、米ツアーのコースへの戸惑い。それらに加え、ホテルの予約など身辺のこともこれまでとは違い、自分で行わなければいけない。そんな中、追い打ちをかけるようなショットの不調。「自分のゴルフができない…」。全てが最悪だった。

父・仁一さんはその時を振り返り、「あの時期はとてもつらかったと思います。予選落ちが続いていたこともあって、“帰りたい”ということまで言っていました。完全に負のスパイラルに入っていました。電話が来て、受話器で話していたのは家内でしたが、こちらまで嗚咽が聞こえてきていました」。周りから「頑張れ」と声をかけると逆効果だと言われ、ただただ祈ることしかできなかったという。「だから今日の勝利は苦しい経験をした娘に神様が味方してくれたんだと思います」。

そうした日々を乗り越えて掴んだ今日の勝利は、また異国の地で戦う勇気を奮い起こすものだ。「これまで良い時は基本的にピンを狙う攻めるゴルフでした。その分リスクもありますが、怖がってしまうと次のパットが難しくなってしまう。今日は自分らしいゴルフができました。(アメリカでも)同じようにやれば、という自信があります」。表情にも良い意味でアマチュアらしくなかった逞しさが戻ってきた。

今後については「私1人で決められることではない」と態度を保留したが、畑岡自身の気持ちとしては「アメリカにいく気持ちが7割」だという。「今シーズンは自分のゴルフができずに終わりましたが、ここに来て自分のゴルフを取り戻せました。今日のゴルフが出来ればまた戦えると思います」。ただ、自らの成長を考えると、残りの3割は日本に目を向けていることも確かだ。「練習環境はアメリカの方が良いですが、移動が大変だったり練習時間を確保することが難しい。まだ自分は伸ばして行かなければいけない部分があると思います。そう考えると日本なのかな、という思いもあります」。

とはいえ、今日の勝利で来年の今大会までの出場権を得た。日本とアメリカ、どちらを選択するにしても、今季日本で出られる試合については出場する方向だという。来週は元々出場が決まっていたディフェンディング大会「日本女子オープン」だ。「また優勝を狙っていきたいと思います。(会場の)我孫子ゴルフ倶楽部は回ったことがあります。思っていたよりもコースが広いので自分向きかな、と思っています」と、2週連続Vへ虎視眈々だ。

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