<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 3日目◇9日◇安比高原ゴルフクラブ(6,640ヤード・パー71)>

2011年以来、優勝から遠ざかっている藤田さいきが最終組で優勝争いを繰り広げた。残念ながらスコアを2つ落として7位タイの結果に終わったが、ハードなコースセッティングの中、上位で戦えた満足感はあったに違いない。

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ティショットの落としどころが十数歩しかないホールもあった。フェアウエーを狭く絞ったが故に、ラフの難しさが増した。安比高原GCはフェアウエーが洋芝でラフが野芝だったため、フェアウエーを狭く絞ったことで場所によって洋芝のラフが出現してしまったのだ。セッティングの難しさが選手を苦しめた。スコアは伸びず、最終日アンダーパースタートはたったの5人だった。

だが、ティショットやラフからのショットの難しさは、まだ対応できた。目に見えているからだ。だから5人がアンダーパーを出せた。3日目を終えて2アンダーで3位の位置につけた藤田はいっていた。「毎日1アンダーで回っていたら、優勝争いに食い込める」と。苦しんでいる選手たちをさらに悩ませたものがあった。状態を読み切れないグリーンだった。

初日の午後は強い雨が降り、メンテナンスのためグリーンにまかれていた砂が浮いた。浮いた砂がまとわりつき、ボールは思ったように転がらない。2日目は一転して青空が広がった。初日の雨でグリーンが軟らかくなりピンを狙っていけるようになったが、強い風が吹き表面が乾いた。ここでも初日に浮いた砂が選手たちを苦しめた。グリーンにまかれた砂の量が、場所によってまちまちだったのだ。そのせいで、ボールの転がりが読めなかった。アプローチも、やっかいだった。砂が多いところでは、スピンがほどけてしまうのだ。想定外の球足の伸びに、手を焼いた。3日目も天気に恵まれ、グリーンはさらに乾き固く締まった。そして最終日は、スタート前に雷雨。スタートが3時間50分遅れる激しい雷雨だった。日々状態が変化する世紀のガマン比べだった。

「今シーズンは、通してパッティングの調子がいいんです」。藤田さいきには、揺るぎない自信があった。グリーンの状況に左右されない安定したストロークを手に入れていたからだ。オフにパッティングが悪くなる原因をつきとめ、しっかり調整してきていた。「カットに入ってインパクトしていました。アドレスからグリップまで、すべてチェックして直しました」。

藤田の効き目は左目。それが原因だった。左目でボールを見るため、アドレスで無意識のうちに左肩がかぶってしまいストロークがカット軌道になっていた。アドレスを直し軌道を修正したが、問題はもう一つあった。インパクトの後、左目でボールを追ってしまうため体が開いてしまうのだった。右目でボールを見ようとすると、どこを見ているのか分からなくなる。

前傾姿勢を少しだけ深くした。左目がボールを追っても、首だけが動いて体は開かなくなった。「先輩の下村真由美さんに教わりました。パット上手なんです。一緒にラウンドしていて、なんで私は入らないの? と聞いてみたのが教わるきっかけです」。パッティングの調子がよければ、ショットは余裕を持って打てる。相乗効果で、ゴルフの調子は上がってくる。藤田の快進撃はまだまだこれからだ。

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