<ISPSハンダマッチプレー選手権 準決勝・5位タイ決定戦◇9日◇浜野ゴルフクラブ(7,217ヤード・パー72)>

片山晋呉とチョ・ビョンミン(韓国)による「ISPSハンダマッチプレー選手権」の準決勝第2試合。お互いに一歩も引かない熱戦は18ホールで決着がつかず、エキストラホールに突入した。

グラサンを装備すると…ますますダンディに?
通算21ホール目となった18番パー4で、両者ともに2打目をピン手前3メートルにつける。わずかにボール1個分片山の方がピンに近く、ビョンミンが先に打つ。「それまではずっと同じルーティンで打っていたのに、このパットだけテークバックが少し早かったです」と悔やんだパットは、無常にもカップの右をすり抜けていく。後に打つ片山が1パットで決めれば勝負が決まる。ここで片山の脳裏に浮かんだのが、スタート前のパッティンググリーンだった。

「最後にボールを転がすとき、これを沈めれば優勝という気持ちで打っていますが、その練習はこのときのためにやっていたことなんだと、改めて自分に言い聞かせました」

慎重にラインを読んだ後、ゆっくりとアドレスに入り、放たれたボールはほぼ真っすぐなラインをなぞるようにカップに向かって転がっていく。そのままカップに吸い込まれた瞬間、激しいガッツポーズを何度も繰り返した片山。まるで優勝したかのような喜びようだった。「マッチプレーは1試合、1試合が決勝戦なんです。目の前の相手に対していかに1アップするかというゲームだからこそ、勝てばうれしいし、自然とガッツポーズも出るんですよ」と、熱く語った。

勝負を決めたパットだけでなく、何度もピンチを救ったパッティングだが、実は数試合前から片山は長尺パターを使い始めている。日大の先輩であり、先月開催された国内シニアツアーで2連勝を飾った米山剛のところへいき、長尺パターの使い方を聞いてきたという。

「パターを体の一部につけてストロークしてはいけないルールができてから、どのように使えばいいのか分からなかったので教わりにいきました。自分にとってはものすごく大きなヒントになったのは確かです」。おかげで、それ以来パッティングに関する悩みは消え、この試合でも思ったところにしかボールが出ていかなかったというほどだ。「こんなに不安なくパットできたのは、高校生以来です」と笑う。

明日の決勝で戦うH・W・リュー(韓国)は、先週の「フジサンケイクラシック」で優勝しており、勢いに乗っている。しかし、12年の「コカ・コーラ東海クラシック」のプレーオフで敗れている因縁の相手でもあるだけに、あっさりと負けるわけにはいかない。“勢い”VS“経験”のどちらが勝つか、要注目だ。

文/山西英希

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