<フジサンケイクラシック 最終日◇3日◇富士桜カントリー倶楽部(7,566ヤード・パー71)>

今季初優勝はならなかったが、見事だった。3オーバー22位タイからスタートした小平智が大まくり。前半3バーディ・1ボギーでスコアを2つ伸ばすと、後半13番から4連続バーディを披露。上位陣が伸び悩む中、猛然とリーダーボードを駆け上がり、優勝争いに割って入った。

おしどり夫婦!小平智と古閑美保の仲良し2ショット
続く17番パー5でも、第3打をピン1メートルにピタリ。5連続バーディでトップに踊り出るかと思われたが「下りのちょっと右に切れるライン。自分では狙いどおりに打ち出せたんだけど……(小平)」と振り返ったパットはカップに嫌われて、バーディならず。ギャラリーからは悲鳴が上がった。

これで水を刺されたのか、最終18番の2打目はグリーン奥のバンカーへ。しかし、そこは今季、「全米オープン」、「全米プロ」でも戦い抜いた実力者。今大会を象徴する難しいピン位置をものともせず、あわやチップインのナイスリカバリー。楽々パーセーブして、プレーオフへと進出した。

18番を舞台にしたプレーオフでの第2打も、今度はピン右横のバンカーに。目玉になってしまう不運もあってピンに寄せきれず。パーパットも沈められずにボギーとすると、きっちりとパーを取ったW・H・リュー(韓国)にあっさりと勝利を決められた。「まぁ、しょうがないです。プレーオフは初めての経験で、ちょっととまどいがありましたね。でも、この最終日、いいゴルフができてよかったです」。敗れたものの、この日の“65”には納得の表情を見せた。

今日は8アンダーでのプレーを目標にした。そうすれば逆転優勝できるだろう、と。妻の古閑美保が応援に来ている中、出だし1番のバーディパットを決めて波に乗った。

仮に17番がバーディなら、頭で描いた通りの逆転優勝を実現できたのかもしれないが、「それは“たられば”。あそこで入っていたら、もしかして18番のバンカーを寄せられなかったかもしれないわけだし。まぁ、何にしても今日はショットとパットがうまく噛み合ってくれました。この流れを、これからの試合に生かすことが大事。今季初優勝への手ごたえも十分感じている。時間の問題でしょう」と気持ちは、次の試合へとすでに向けられていた。

くしくも、優勝したリューと同様、小平の誕生日も9月。11日で28歳を迎える。「この1年でいろいろなことを経験できたし、ゴルフの実力もついたと思う。28歳になっても、一歩一歩確実に進んで成長したい」という小平。まずは、この秋の戦いに、今日の悔しさをぶつける。

文/伊藤昇市

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