<ダンロップ・スリクソン福島オープン 3日目◇29日◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(6,961ヤード・パー72)>

ムービングデーを終えた国内男子ツアー「ダンロップ・スリクソン福島オープン」。最終組がホールアウト後にスコア提出所に入ってから、いくら待っても選手が出てこない。聞けば、ルール上のトラブルがあり、それについて協議しているというではないか。一体何があったのか。

イ・ボミに痛恨の罰打… 一体何が起きた?
この日は朝から雨が降っており、コース上はかなり軟らかくなっている状態だった。そのため、ローカルルールとしてプリファードライが追加される。スルーザグリーン(ティグラウンドからグリーンまでのこと)内で芝草を短く刈ってある区域にボールがあれば、無罰で拾い上げて拭くことができるというルールだ。ただし、拾い上げたボールはホールに近づかないところで、元の位置から1クラブレングス以内にプレース(ボールを置く)することが条件となる。プレースは1度だけで、プレースした時点でボールはインプレーになる。

どの選手もこのルールを利用し、毎ホールのようにボールを拾い上げて拭いていたが、最終組を迎えた15番ホールである問題が起きた。秋吉翔太がグリーン右手前のカラーにボールを落とした後だ。

ルールどおりにそのボールを拾い上げてしっかりと拭く。手にしていたパターで1クラブレングス以内のところにボールをリプレースしようとしたら、帯同キャディから「そこだと後ろの芝がじゃまになりませんか?」というひと言が。確かにそうだと思い直し、ラフが気にならないところへボールをリプレースしようとすると、パターではその位置にプレースするのは無理だったので、ドライバーに持ち替え、あらためて1クラブレングス以内にプレースした。そのボールを打った後、同伴競技者であるI・H・ホ(韓国)から「ちょっと待った!」の声がかかる。

「最初にパターでプレースする位置を決めたとき、一度プレースしましたよね。その時点でインプレーになったボールを動かしましたが、大丈夫なんですか?」(ホ)

「はい、自分はプレースしていないので問題ないと思います」(秋吉)

ここで競技委員を呼び裁定を仰いだが、とりあえずプレーが進行しているので、ホールアウト後にもう一度協議することになったというわけだ。スコア提出所では、ボールから手を離していないという秋吉に対して、手を離してプレースしたというホ。ある意味水掛け論ともいえるが、モヤモヤした気持ちでプレーするよりも、スッキリした気持ちで最終日に臨みたいということで、秋吉がホの主張を認め、2打のペナルティを受けることになった(規則18−2)。

「最終日は最終組で回りたかったけど仕方がありません。ペナルティの分、バーディを多く取れるように頑張ります。チャレンジツアーでも逆転優勝の経験がありますからね」

と、明るく振る舞った秋吉。たとえ秋吉がプレースしていなかったとしても、疑われる動作を行ったことは間違いない。そう簡単にモヤモヤが晴れるとも思えないが、本当の意味でスッキリさせるためにも、ツアー初優勝を手繰り寄せたいところだ。

■規則18 止まっている球が動かされた場合
18−2(i)プレーヤーかパートナー、またはそのどちらかのキャディが次のことをしたとき。
・球を拾い上げたり動かしたとき
※規則18の違反の罰はストロークプレーでは2打

文/山西英希

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