優勝賞金1億円のビッグトーナメント「ネスレインビテーショナル 日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」のグローバルアンバサダーにゴルフ界のレジェンド、トム・ワトソン(米国)が就任した。米国男子ツアー39勝、メジャー8勝を誇るワトソンが、日本のゴルファーに伝えたいことは何か。単独インタビューで大会に対する思いを聞いた。

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「ネスレのプログラムを手伝いながら、大会に参加するプロがインスパイアされるような影響を与えたい。具体的には、国内というハコの中にいるのではなく、海外に飛び出すよう働きかけるつもりです」。ワトソンは、国際的な舞台で戦うことで真の実力が試せると考えている。そのため、日本の選手に対し、もっと積極的に海外進出するよう意識改革が必要だというのだ。

 そして、選手として成長するためにワトソンが必要と考えるのが、“プレッシャーの中で戦う”こと。「高校生の時に父がアーノルド・パーマーに“どうすればいい選手になれるかひとつアドバイスをください”と聞いてくれました。その答えは、“できる限り競技に出なさい”というもの。競技に出るほど、プレッシャーとどう立ち向かうか学べますし、勝つためのヒントを自分で探すこともできる。人は緊張状態になると、スイングが早くなったり、グリッププレッシャーが強くなったりしますが、多くの競技を経験することでそれらに対処できるようになるのです」

 その“プレッシャーの中で戦う”ために同大会はとても大きな意味がある。「賞金の大きさはプレッシャーになります。そして、同時にモチベーションにもなる。こういう中で競えることは選手にとってよい経験になるでしょう。その上でマッチプレーという形式をとっているから、未来の松山英樹、青木功が誰か、よくわかる大会だと思います」

 大会の意義について語ったところで、今度は日本人選手が海外で戦うために必要なものがなにか聞いてみた。

「日本人選手に足りないものはやはりあると思う。海外でプレーする場合、長距離の移動や不慣れな食べ物も問題になるでしょう。今では米国にも日本食のお店が増えましたが、食べ物の問題は依然としてあるはず。大事なのはコンフォートレベル(快適度)を考えること。いかに技術をつけても、プレーに集中できなければ意味がありません。快適なホテルを手配するなど、いかにリラックスできる環境を整えるかがカギになります」

 プレー面では見て学ぶ姿勢が大事だという。「私もジャック・ニクラスやアーノルド・パーマーを見て育ちました。ニクラスがパー4でリスクを避けるためどんなクラブを選んでいたか、子供ながらに覚えていて、思い返すとそれが末の自分を形作っていたのです。自分と向き合うだけでなく、子供が観察するように他人のプレーをしっかり見なければいけません。いかにロースコアで回るかを考える手助けになります」

 世界のゴルフを知るレジェンド、ワトソンの存在が大会を、そして日本のゴルファーをどう変えていくのか。8月の大会開幕が今から楽しみだ。

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