今週紹介する選手は、照山亜寿美。昨年、4度目の挑戦でプロテスト合格。ステップ・アップ・ツアー参戦は2年目の22歳だ。ツアー1年目の2016年は『フンドーキンレディース』で初優勝を遂げている。

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 ゴルフを始めたきっかけは、特定の選手に憧れたり、プロになりたいからではなく、「将来、会社勤めをするとコンペなどがあるから、やっておくと役に立つ」と母親から勧められたためという。なんだかユルい感じの理由だ。そんな調子で、ギスギスしたところがなく、どこか、ふわっとした印象を受ける選手なのだ。

 照山と同い年となる1994年生まれの選手は、鈴木愛、藤田光里、松森彩夏、川岸史果と若手の有力選手がずらりと揃う。すでにレギュラーで活躍中の彼女たちと比べると、やや遅咲きと言えるかもしれないが、昨年、はじめてツアーに参戦し、ステップでのプロ初優勝、レギュラーツアー初出場と着実にキャリアを積んでいる。

 照山の強みは、何と言ってもスイングのバランスがいいところではないだろうか。女子選手は個性的な動きのあるスイングをする選手も少なくないが、照山のスイングは、大きな筒の中で回転しているような土台の安定感があり、その中で躍動感とリズムの良さがある。ドライバーも上手いが、よりコンパクトにスイングできる、斬れ味鋭いアイアンショットが印象的だ。

 高校卒業後にアメリカに渡り、アニカ・ソレンスタムを長年指導してきたヘンリー・レイスの元で腕を磨いたという。アニカのようなルックアップはしないものの、その場でクルッと回転するスイングに、女王との類似点を感じてしまう。
 スイングを見ると、もっと伸びていきそうな気配のする照山。今年は、ラシンク・ニンジニア/RKBレディースで3位になったあとは、もうひとつ成績が出ていなかったが、直近の3試合全てでベスト10入り(6位、10位、3位)を果たし、エンジンがかかってきた。

 照山と同じく、昨年プロ合格を果たした同い年の川岸史果が、現在、レギュラーツアーで大活躍しているように、この年代は短期間に大きく伸びる可能性を秘めている。照山もまた、試合を経験するなかで、ツアーで必要なマネージメント力と精神的な強さを身に付けつつあるのではないだろうか。ショットだけでなく、パッティングのスタッツも良いので、アプローチでのリカバリー率向上が喫緊の課題になるだろう。

 今年の目標は、ステップ・アップ・ツアーの賞金女王。現在のランキングは6位だが、ベスト10フィニッシュの回数は、すでに2勝を挙げて賞金女王争いをリードする福山恵梨と谷河枝里子に次ぐ4回と健闘している。調子は上向きで、残り試合で複数回優勝も十分に期待できる選手だろう。目下、上昇気流に乗っている、後半戦の最注目株だ。

文・コヤマカズヒロ/雑誌・WEB媒体にゴルフ記事を執筆。大手ゴルフショップチェーンの立ち上げに参画した経験を持ち、ゴルフギアに関しては性能面はもちろん製造・流通まで幅広い知識がある異色のライター。国内外のツアー情報にも精通するが、現在はステップ・アップ・ツアーに要注目。ネクストヒロイン候補をプレースタイルやギア面から発掘することをライフワークとする"ステマニア"。

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