<中日クラウンズ 最終日◇30日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,545ヤード・パー70)>

大器晩成。上井邦裕にはこの言葉がぴったりなのかも知れない。10位タイから出た上井は、6バーディ・6ボギーの”70”とスコアを伸ばせず、トータル6アンダー、11位タイ。4年ぶりのトップ10入りを逃した。20代からツアーで活躍し、未勝利のまま2年前にシード権を手放したが、再び、“優勝”に向けてのきっかけをつかんだ。

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2008年にわずか10試合で初シードを獲得した上井。300ヤード級の飛距離が魅力で、それ以後、毎年、初優勝の期待がかかったが、優勝カップを掲げる前に15年にシード落ち。その原因の一つにドライバーショットの不調にあった。ドライビングディスタンスとフェアウエーキープ率の順位を合算し、ティショットのうまさを表すトータルドライビングは、14年に最下位の101位。15年は下から2番目の103位という数字が表す。「試合をやりたくない時期もあった」と吐露する。

昨年、下部のチャレンジツアーで優勝を挙げて復活の兆しを見せたが、年末のファイナルQTは149位で今季の出場権獲得に失敗。今大会は主催者推薦での出場。2日目にフェアウエーキープ率1位を記録するなど、ここ数年と違う姿を見せた。

最終日は13年のコカ・コーラ東海クラシックで4位に入って以来のトップ10を狙ってスタート。久しぶりに上位で戦うことから「緊張感のある中で、いいショットもあるけど、悪いショットが目立ちました」と序盤から出入りが激しく、6つのバーディを奪いながら、6つのボギーをたたいた。

「今日はショットが悪かったですが。ずっとよくて手応えがあったから、余計に悔しいです。今までは打つこと、入れることに必死でしたが、今は、ショットもパットもすべてよくなっています」。4日間のフェアウエーキープ率3位(62・5パーセント)、平均パット数2位(1・5918)は、その言葉に偽りはない。

この試合で10位以内に入れば、「関西オープン」の出場権を獲得できた。「あと1打。10位以内を狙っていただけに、空回りですよ」。ツアーの出場権のない上井にとって絶好のチャンスだった。「反省すべき点はあるけど、後悔はないです。気持ち的にも試合をやりたいという感じですし、上を狙えるというか、その兆しがあります。自分でも楽しみです」と。次のレギュラーツアー出場は未定だが、シード復帰、優勝に向けての手応えもある。今年35歳になる上井が、覚醒に向けて歩み始めた。

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